旧異記

鬼胡桃

鬼胡桃は古くから日本に自生しているクルミです。収穫から割り方、利用法などを解説します。

全国に分布しているので、結構身近にあるかもしれません。市販されているクルミに比べ殻が固く、大きさも小さいですが味はとても美味しいです。

利用手順

鬼胡桃を利用できる様にするまでの流れ

  1. 収穫:落ちているモノを拾い集める
  2. 腐敗:土に埋めて果肉を腐らせる
  3. 洗浄:腐った果肉を洗浄して取り払う
  4. 乾燥:乾燥させる
  5. 殻割:硬い殻を割って中身を取り出す

収穫について

収穫時期は9月中旬くらいからでしょうか。地域によって前後あるんじゃないかとおもいます。落ちている実を集めるので終了時期は無いですが、冬になると寒いので11月半ばくらいまでには終えたい所です。

鬼胡桃の実は時期になると地面に落ちますので、それを拾い集めます。緑色のモノより茶色くなったモノの方が良いですが、どうせ腐らせるのであまり気にしなくて良いです。

収穫時点で完全に仁丹のみになっているのは昨年のものかもしれないので避けましょう。

洗浄について

果肉を腐らせた後は、腐った果肉を落とす必要があります。よく腐らせた方が落としやすいです。流水を当てながら果肉を洗い落として、更に実についた細かい繊維をタワシでこそぎ落とします。高圧洗浄機があればそういうのを使うと早いです。洗う手間を考えると、放置するだけで洗浄しやすくなる腐らせる期間を長くしたほうが良いです。

殻の割り方

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鬼くるみ割り器

胡桃の殻割りは思ったよりも簡単です。以下の手順で割れます。

  1. 胡桃を水に長時間漬けておきます(一晩くらい)
  2. オーブンなどで加熱します(10~20分くらい?)
  3. 胡桃を取り出すと先端が僅かに割れています
  4. 割れ目にナタや包丁を差し込んで割ります
  5. 割れた殻から実をほじくり出します

簡単にパッと割れます。ナタの場合は自重で簡単に割れますが、包丁の場合は重さが足りないかもしれないので、ハンマーで叩くと割れます。

胡桃の殻の割り方には「殻を粉砕する」というのもあります。くるみ割り器はこの方式が多いです。鬼胡桃は西洋クルミより殻が堅く、粉砕した殻を除去する必要も出てきます。また割るには力も居るし大変なのですが「実をほじる」作業をある程度減らせます。実を大きな状態で取り出したい場合はコレしかないかもしれません。

購入について

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殻付きの鬼胡桃1kg

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殻なしの鬼胡桃1kg

鬼胡桃はAmazonでも売っています(検索結果)。長野県産のものが結構ありますね。

鬼胡桃は殻が分厚く、普通のクルミに比べると実の量が少ないので、殻なしと殻つきで値段差があっても殻なしの方がお得だと思います。殻を割る手間を考えれば尚更です。殻が欲しい場合や長期保存したい場合は殻付きを買うと良いでしょう。

鬼胡桃を採集して処理し、食べられる状態にするまではかなりの手間がかかるので、単に食べたいだけなら買ったほうが遥かに楽です。


更新日時:2015/04/21 07:19 閲覧数:157