旧異記

ササクレヒトヨタケ

うちの近所でよく採れるキノコです。どういうわけか5月~10月くらいの長期間に渡り、無限湧きの様ににょきにょき生えてきます。

名前の通り、ヒトヨタケの仲間かと思いきや、DNA解析の結果ハラタケの仲間とわかったそうです。ハラタケ科というとマッシュルームの仲間ですね。ヒトヨタケといえばお酒と一緒に食べると毒性のあるキノコとして有名ですが、ササクレヒトヨタケの方はお酒と一緒に食べても大丈夫です。また、類似した毒キノコ(というか類似したキノコそのもの)が存在しないため、見つけたら安心して食べることができます。

ササクレヒトヨタケは生えたと思ったら数日で枯れてしまうので、採りつくしてしまうという事はめったに無いと思いますが、あまり採り過ぎないように気をつけましょう。

採集

ササクレヒトヨタケはマッシュルームを縦に伸ばした感じで生えてきて、その後控えめに傘が少し開いてから、傘が黒ずんで溶けてなくなります。柄の部分はずっと食べられますが、傘を食べたければ小さい状態のモノを採取します。

柄の部分は中空になっていて縦に裂けやすいので、根本の所を鋭利なナイフでサクッと切って採取すると良いでしょう。大きく成長したものは傘が壊れやすいので注意して取り扱う必要があります。

調理の準備

持って帰ってきたササクレヒトヨタケはまず洗浄しています。傘の部分が毛羽立っているため結構泥がついてます。流水に当てながら台所スポンジの硬い方で優しく擦ると、傘の毛羽立った部分だけ除去できて、同時に泥も殆ど落ちます。全体を洗って綺麗にしたら台所洗剤(野菜洗い可のモノ、普通はOKのはず)をサッとつけてよく洗い落とします。

洗い終わったら虫出しを一応しておきます。塩をテキトーに入れたぬるま湯に暫く(30分ほど)浸しておけばOKです。

虫だしが終わったら水で軽く流し、ちょっと干しておきます。

料理

ササクレヒトヨタケは強い味や香りが無く、クセのないマッシュルームに近いキノコです。全体的に洋風の料理に合う感じですね。また、味付けが濃い(塩気のある)料理の方が美味しい気がします。お肉とよく合います。

以下に私がよくするササクレヒトヨタケ料理を列挙します。

  • オリーブオイル炒め(ベーコン、ほうれん草などと一緒に)
  • バター醤油炒め
  • パスタソース(オリーブオイルで炒めてからジェノベーゼとかに混ぜる)

サラダなんかでも食べられますが、野生のキノコですし加熱した方が良いのかなと思います。


更新日時:2015/04/21 07:19 閲覧数:157